FreeHandの新機能を見ていこう。
2003年のソフト FreeHand MX の新機能って今頃なにさ
前回までFreeHand 8 で学習してきた。改めてFreeHand MXを使おうとすると、FreeHand 8といろいろ違ってる。また覚えなおさなくては。
変更点だけ学べれば効率的に新バージョンに対応できるはずだ。そのために、各バージョンで「今バージョンの新機能」と書かれている箇所を見ていきたい。
FreeHand 8→9、9→10、10→MXのそれぞれの差を見ていくよ。
FreeHand9で何が変わったのか
- XtraToolsとXtraOperationsが通常のツールバーになって、ほかのツールバー同様にカスタマイズ可能。
アイコンで機能を把握しないといけないのか‥‥ちょっとつらいかも。ツールチップも表示できるけど少し表示に待たされるし。ツールバーにアイコンをやたら 並べてクリックさせるのは以前のMicrosoftOffice的な感じ。ボタン名表示モードはないかなー‥‥ないようだ。 - Publish As HTML機能
- Copy Special / Paste Special コピーペーストのときフォーマットを選択できる
[Edit - Paste Special]で「形式を選択して貼り付け」ダイアログが出てくる - Pageツール
ページを選択できる - Envelopeツールバー
FreeHand8は小さなダイアログ内でエンベロープ操作する必要があったけど、今回から実オブジェクトで操作できる。これは改善。 - Symbol (FlashやIllustratorのシンボルと同じ)
- 選択ツール: Invert, SubSelect, LassoTool
- パス編集: Segmentを操作可能に
一度オブジェクトを選択した後で、Alt+線分クリックで、線分を選択できる。線分を削除や移動可能だ。
話は違うが、パスツールで次の点を置いたあとUndoして次の点を置き直したとき、FreeHand8では前の点とつながらなくてトレースやりにくかったが、FreeHand9からは前の点とつながってくれる。こうじゃなきゃな。 - Perspective Grid: (印刷されない)パース線を引いた3次元の見た目を作れる
これ、IllustratorCS5(2010)に搭載された期待の機能だったんだけど、FreeHand9(2000)に既に搭載済みだったんだな‥‥ - Flashアンチエイリアス表示
描画モードに新たに加わった。
だけどこの「Flashアンチエイリアス」モード、FreeHandMXで なくなってるんだよ。この機能については次の記事で取り上げる。
FreeHand 9は操作画面が8とほとんど同じでシンプルだ。これまで8で学習していた身としては なじみがあって使いやすい感じ。
10になると操作画面の見た目が変わった。シンプルさがなくなってきた‥‥
FreeHand 10で何が変わったのか
- Navigation panel: オブジェクトにURLやFlashアクションを割り当て可能
- Flashとの統合: Flashムービーのムービープレビューなどできる
- Master page: 複数ページでオブジェクトやページ設定を共有できる
- Pen Toolの機能向上
- Tool Panel: ツールボックスにSubSelectとHandツールが追加
- Brush Stroke機能: シンボルをブラシストロークとして使える
- Library panel: シンボルパネルはライブラリパネルに変わった
- Contour gradients: 輪郭グラデーション機能が追加
- Print area: プリント範囲を指定可能
- Color box: Flash,Fireworksでお馴染みのカラーウェル
FreeHand MXはまた操作画面が変わり、10よりはカッチリした印象。
FreeHand 11(MX)で何が変わったのか
- Panel grouping/tabs: パネルがグルーブ化・連結された
これはほかのFireworksMXやDreamweaverMXでも同じ。画面がせまくなるんだけど、パネルが親ウィンドウにくっついてるので一つ一つ動かさずにすむのはラク。 - Object Panel: これまでの「塗り/線/テキスト/オブジェクト」の各インスペクターが、オブジェクトパネルひとつにまとまった
- Gradient fill handles: グラデーション塗りハンドル
これまではグラデーションの中心点をオブジェクトとは別のダイアログで示していた。今回から実オブジェクトで中心点など指定可能。グラデーションの「放射状」はこれまで正円だけだったけど、楕円が使えるようになった。(IllustratorはCS4から楕円も可能) - Multiple strokes and fills: 複数の線と塗り
複数の線でふちどりが簡単に可能。
Illustratorはアピアランス機能でさらにいろいろ可能。たとえばIllustratorはテキストを縁文字にできるのだが、FreeHandはテキストに複数の線を与えることはできない。 - Live vector effects: ベクター型のライブエフェクト。例では、実体は一本の線だがライブエフェクトでギザギザの線に見せている。
- Live raster effects: FireworksやPhotoshopでおなじみのビットマップ型のライブエフェクト
- Transparency: ライブラスターエフェクトの「透明度」で線や塗りを半透明に見せる
- Extrude tool: 3D押し出しできる「押し出しツール」
- Eraser tool: 消しゴムツールでベクターオブジェクトの「一部」を削除できる
- Connector tool: コネクタラインツールを使用して、オブジェクトを動的につなぐ線を書く
] - Blend: ブレンド適用が簡単になった
- Calligraphic stroke: カリグラフィの線を引ける
- Brush enhancements: 「角丸属性を指定すると、ブラシのパスが角と鋭角をそぎ落としたような自然な流線型に」なるらしいんだがマニュアル見てもよくわからなかった。
- New gradient fills: 2つの新規グラデーション: rectangular and cone
- Image alpha channels: アルファチャンネルの読み込みをサポート
- Add page button: ウィンドウの下にある [ ページを追加 ] ボタン
- Action tool: Flashアクションを割り当てる
- Output area: 出力領域ツールでドキュメントウィンドウの領域を書き出し
- SWF/ビットマップ画像をFlash/Fireworksと即時連携して編集可能
- SWF import, placement, and export: SWFを読み込み、配置、書き出し可能
MXはかなり機能追加があるね。
Flash関連はまたあとで見よう。
Adobe Freehand 11 日本語版 Windows版
- 出版社/メーカー: アドビシステムズ
- 発売日: 2003/3/25
- メディア: CD-ROM